竹田先生曰く、上位集中型の場合、特AやAの会社は、すでに何社もの大企業が取引をしている。新規に売り込みに来る会社もたくさんあるので、いきおい競争も激しくなり値引き要求も強くなる。経営規模の小さな会社にとっては、特A企業で1位の納入会社になるのは至難の業で、仮にに取引に成功しても利益性が低下する場合が多い。
■大量発注してくれる優良企業と取引したいのは誰でも同じなので、そこに競争コストがかかり、むしろ利益性が悪くなる。もし取引できたとしたら、次には、その会社への依存度が高くなりすぎること。その状態で別の新規取引先を開拓しようとしても、現状より採算が悪い条件ばかりなので、それならやらない方がまし、ということで現状維持へと向かう。もちろん、いざという時のバックアップがないために、何かがあれば一蓮托生でなにも利益がでない会社に落ちてしまう。調子が良い、優良顧客から忙しいほどの発注がある、そんな時こそ、新規の開拓でリスク分散をしなくてはいけないが、それが実行できる会社はほとんど存在しない。

