竹田先生曰く、後発業者だったトステムは、専業の販売網づくりに取り組んだ、業歴の古い材木店や金物店に販売子会社を作ってもらい、次男三男を経営責任者にする方法をとった。責任者が兼任だと身が入らず、腕も上がらないので、完全別会社方式で専任制にし、事務所は必ず親会社から離れたところに置かせた。その後、フランチャイズチェーンを作り株を一定量持って組織化した。脱サラの経営者を募集して販売代理店をやらせる方法もある。しかし、たいがい失敗に終わっている。それを成功させるには、まず分かりやすい販売戦略と販売戦術マニュアルがいるのだ。
■商品づくり、ものづくりが好きな人は、営業は好きでないケースが多い。楽に大量に販売できる方法として卸販売などを検討する。卸会社にとって、知られていない、売れるかわからないものは後回しにしないと業績があがらない。たいていは売れない状態が続く。強者は間接販売で広く営業することができるが、弱者は直接販売で狭く営業することが基本となる。自分が弱者なのに強者戦略をすると、資金がなくなり借金が増える。しかし、商品づくりのマインドの人が、直接営業をするマインドまで持てるかはわからない。