弱者は強い会社が扱う商品を攻撃目標にするな(商品戦略)

差別化

竹田先生曰く、太陽系で2番目の質量を持っている惑星は土星だ。土星は衛生をいくつも従えている。土星に近づきすぎた衛星は、土星から潮汐力(ちょうせきりょく)と呼ばれる強い引力を受けて、粉々に砕け散ってしまう。土星のキレイな輪は、土星に近づきすぎた衛星の残骸なのだ。産業界でも、業界に光輝く質量の大きな会社がある。質量の大きな会社に近づきすぎると、市場占有率の強い潮汐力を受けて、やがて粉々に砕かれることになる。

■競争目標と攻撃目標

目標には2つあり、競争目標は自社よりもランクが上の会社、攻撃目標はランクが下の会社とします。それを間違えて攻撃目標をランクが上の会社にすると玉砕してしまうという意味です。映画などで巨大な的に立ち向かい、困難を乗り越えて勝利するのは見ていて気持ちいいですが、経営では真逆に、攻撃対象は自分よりランクの下に行います。なぜなら、自社のスタッフを疲弊させたりお金を溶かすことを避けるためです。勝てる戦いを粛々と行い、逆転の物語などはありません。

商品戦略もランクが上の会社と同じものを扱わず、差別化した商品を目指すことが大切というわけです。もちろん、いきなり差別化された商品ができない場合が多いので、差別化できるまでは、地域戦略や客層戦略を先に行うことになります。つまり、同じ商品を扱っていても、狭い地域では個別にお客さんと人脈を作り、大手で買っても同じだけど、あなたから買うよ、という状態に持っていくことになります。それで地域の占有率1位を目指しつつ、差別化された商品づくりも進めることになります。

社長は怠ける暇はない、ということですね(笑。だから、時間戦略=長時間労働が前提になります。