弱者は価格先決め方式で(商品戦略)

差別化

竹田先生曰く、価格決定の方式は2種類ある。一つは原価積み上げ式で、材料費、外注費、労務費、粗利益などを上乗せしていって、価格を決めるやり方で、もう一つは価格先決め方式で、価格を先に決めて、その価格に見合う材料や作り方を探し出すというやり方だ。

■なぜ、こだわりの商品が売れないのか

製造業の社長は、一度は脱下請けを目指して自社商品を企画します。しかし、それが売れることはめったにありません。「こんな商品が〇〇万円だった買う?」とたくさんの人に聞くことがないからです。素材や機能にこだわって、自分の頭の中だけで考え、お客様にヒアリングして回るという気持ちがありません。つまり心が下請けのままなのです。製造業だけでなく、独立を目指すコンサルタントも同じです。セミナーをするべきとはわかっていても、会場を抑えるところまではたどり着きません。逆に、セミナー会場を抑えてから講演内容は考えるくらいでないと進みません。

弱者は価格を先に決めるとは、市場の中で価格を決めて、その価格でどのように競合に勝てるか、つまり売れる方法を先に考えて、それにあった材料・質・製造方法を詰めていくことになります。